8月1日配信の有料メールマガジンは、トランスメディアという注目のコンテンツ表現についての詳細解説です。
以下は本文の抜粋から
「トランスメディア」という言葉にまだあまり馴染みのないかたもいらっしゃるでしょう。意訳すれば「メディア横断的なコンテンツ」というような意味になるでしょうか。講談社の雑誌「クーリエジャポン」2011年3月号が「物語が『あなたを』追いかける トランスメディアの衝撃」というワイアードUKの翻訳記事を掲載しており、ここで紹介されている事例がわかりやすいので引用しながら紹介してみたいと思います。
この作品を見に行こうとした観客は映画館に向かう途中、公衆電話が鳴り響いてるのに気づかされます。受話器を取ると、なにかの会話の断片が。そして映画館の前では、牧師が演説をしながら「この世はもうすぐ終わる」と書かれたパンフレットを配っています。無視して映画館に入ろうとしますが、牧師はその漫画入りのパンフレットを無理矢理観客に押しつけます。
(中略)
今週号ではさらに連載として、
取り上げられているのは、2007年にイギリスで公開された「ヘッドトラウマ」という映画です(残念ながら日本では未公開のようです)。
映画のオープニングでは、画面に表示された番号に携帯メールを送るよう指示が。そこにメールを送ると、映画の最中に携帯メールが次々と届くようになります。
映画の上映が終了し、帰宅する観客。家の中でふとバッグを見てみると、映画館の前でパンフレットをもらっていたことに気づきます。中を開いてみると、「ゲームに参加しませんか」とあって映画の公式サイトのURLが記載されています。
そしてサイトにアクセスすると、映画の続きがオンラインゲームになっているのです。ゲームの途中で再び携帯電話が鳴り、映画の登場人物の主人公の声が聞こえます。
「罪の意識を感じるか? 意識を失ったことはあるか?」
「お前の隠された秘密を答えよ」
このトランスメディアという新しい手法の登場は、いったい何を意味するのでしょうか。あるいは過去のメディアと何が異なっているのでしょうか。
1990年代には「クロスメディア」というマーケティング的手法が盛り上がったことがありました。たとえば映画コンテンツを、連続ドラマとしてテレビで放送し、さらにはノベライズして書籍やマンガにも展開していくというものです。つまりクロスメディアは、複数のメディアのチャネルを使って多くの消費者にコンテンツを届けようというアプローチだったと言っていいでしょう。
トランスメディアはクロスメディアと一見似ていますが、しかし発想というかスタート地点がまったく異なっています。そもそもトランスメディアには、チャネルという発想はありません。チャネルによってメディアを分けるのではなく、さまざまなチャネルが存在しているメディア全体をひとつの空間としてとらえ、それをどう設計するのかというところからスタートしています。
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